ブックタイトルWith you Vol.35

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概要

With you Vol.35

を始めたのか、その最初の話を聞かせてくれました。平澤家の信仰は、私で五代目になります。天理教に入信したきっかけは、初代の夫人の痔の病からだと聞かせて頂きました。おそらく痔の病でも一番大変な「痔ろう」だったのではないかといわれています。お医者さんに診てもらっても、いろいろな薬を試しても治らなかったそうであります。明治二十七年三月のことです。当時、「痔ろう」は、死の病とも言われていたそうです。そのような時に、静岡県から福島県いわきの地に人だすけに来ていた天理教の布教師が駆けつけて、三日間「おさづけ」を取り次いで下さいました。その「おさづけ」によって、今まであんなに苦しんでいた痔の病を、うそのようにたすけて頂いたのが、この道の信仰の始まりだと聞かせてくれました。主人であります初代・平澤勇吉は、信心深い人で、でわさんざんいわきの地から山形県の出羽三山に十数回出かけるほど、いわゆる出羽三山信仰に励んでいたそうです。初代は、ただ神仏を拝めば、たすかるというのはおかしい、そんなに簡単にたすかるはずがないと思っていたそうです。ですから険しい出羽三山で厳しい修行に励んでいたのです。厳しい修行をしなければ、たすかるはずがない、奇跡が起こるはずがないと信じていたのです。しかしながら、夫人のそばで、天理教の教えを聞くに従い、「これこそが長年求めてきた本当の神様だ」と確信して、夫婦揃って入信したということです。どんな話を聞いたかと言いますと、「からだは親神様からのかりもの、そのからだは親神様の十全のご守護でいっさいを守られていること。病は心が原因だということ。だから病の原因になっている心をなおすことが大事なこと。自らの心をなおせば、どんな病でもたすかること。その心のなおし方を天理教では教えてくれていること」などを聞かせてもらったそうです。信仰の力で心をなおし、自分自身を変えること、まさにその通りだと確信をしたのです。「妻をたすけて頂いたお礼はどうしたらいいのですか」と、その布教師に尋ねましたら、「人をたすけるのが一番の神様へのご恩報じですから、たすけてもらったことを、人様に真剣にお話をしてあげなさい。てんりおうのみことそして困っている人がいれば、なむ天理王命と唱えて祈ってあげなさい」と教えて頂いたそうです。そこで、奥さんがたすけて頂いたという感謝感激の話を説いてまわり、「なむ天理王命」と神様の名前を唱えて、人だすけに励みました。その後、たすけて頂いた人が増え、天理教の教会を設立し、二代、三代、四代と信仰が受け継がれ、私で五代目を数えているわけです。私自身は、教会37